[医療提供体制] B水準の適用要件などを一部修正、働き方改革・報告書案
医師の働き方改革に関する検討会(第20回 3/13)《厚生労働省》
2019-03-13
厚生労働省は3月13日の「医師の働き方改革に関する検討会」に報告書案を提示した。焦点の1つである医師の時間外労働時間の上限規制では、これまでの議論を踏まえ、地域医療の確保に配慮するB水準の適用医療機関の要件を一部修正。2次救急医療機関の場合、当初、「年間救急車受入れ台数1,000台以上」とされていた要件に、「年間での夜間・休日・時間外入院件数500件以上」を追加、どちらかを満たしていればよいこととする。初期研修医に適用されるC-1水準の連続勤務時間制限を15時間に厳格化することや、月の労働時間が100時間超となる場合の面接指導を労働安全衛生法でも義務化することなども盛り込んだ。
 
報告書案によると36協定上の時間外労働時間の上限は、医師も一般労働者と同じ月45時間・年360時間に設定する。これとは別に「臨時的な必要がある場合」の月上限を原則100時間未満、年間上限は▽勤務医に2024年度以降適用される水準(A水準)960時間以下▽地域医療確保暫定特例水準(B水準)1,860時間▽集中的技能向上水準(C-1、C-2水準)1,860時間-の3類型とし、いずれも労使間で合意し、36協定を結べば上限時間までの時間外労働が容認される(全て休日労働を含む)(p11参照)(p31参照)。
月上限について一般労働者は単月規制のほかに「複数月平均80時間以下」の複数月規制があるが、患者ニーズなどに大きく左右される不確実性の高い医療の現場では、労働時間の平均値が一定になるように調整するのは困難なため、単月規制のみとする(p11参照)(p30~p31参照)。
 
 
◆B水準の要件に「年間の夜間・休日・時間外入院件数」を追加
 
B水準の適用医療機関は、地域で必須とされる機能を果たすために、タスク・シフティングや労働時間管理といった時短に取り組んでも、なお長時間労働にならざるを得ない実情にあるかどうかなどを都道府県が確認し、特定する。具体的要件は、▽3次救急医療機関▽2次救急医療機関かつ「年間救急車受入台数1,000台以上または年間での夜間・休日・時間外入院件数500件以上」かつ「医療計画の5疾病・5事業確保のために必要な役割を担うと位置付けられた医療機関」▽在宅医療において特に積極的な役割を担う医療機関-などのいずれかに該当することとする。また、B水準適用医療機関では、36協定締結時に、やむなく長時間労働になる医師の業務を特定することが求められる(p14~p15参照)。
 
 
◆C-1は連続勤務時間制限15時間、代償休息なし
 
C水準は、初期研修医など向けの(C-1)と、臨床6年目以降の医師向けの(C-2)の2類型に区分。このうちC-1は入職間もない時期であることから追加的健康確保措置を厚くし、▽連続勤務時間制限を15時間(通常は28時間)に厳格化▽指導医の勤務に合わせ24時間勤務となる場合は、その後24時間のインターバルを確保▽連続勤務時間制限と勤務間インターバルを徹底し、代償休息は認めない-こととする(p19~p20参照)。
 
追加的健康確保措置については、実効性を高める観点から医事法制・医療政策上の義務付けを今後検討する。月100時間超の時間外労働を認める条件として要求する、医師による面接指導についてはさらに、労働安全衛生法でも義務付け、衛生委員会による調査審議の対象とする方向で検討を進める考えを打ち出した(p24~p25参照)。
 
将来の方向性ではB水準について、「暫定的な特例であることから、C水準の対象になる業務を除き、A水準の適用に収れんしていく」とし、35年度末を終了目標年限に定めた。C-1、C-2水準は温存するが、「将来的な縮減を志向しつつ、研修及び医療の質の評価とともに中長期的に検証していく必要がある」と記載した(p28参照)。

 

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