Q.「助産師外来」の導入について、教えてください。
2018-12-04
Q.
「助産師外来」の導入について、教えてください。

私たちは産婦人科クリニックを運営し、出産後の妊産婦さんにはレストランと契約し、和食・洋食の選択が可能なお祝い膳を提供し、ご家族と共に祝って頂くような場を設ける等、患者さんのサービス充実に力を注いでいます。

産婦人科専門病院等では「助産師外来」を導入されている医療機関もあるようですが、具体的にはどのような取り組みになるのでしょうか?(都心部・産婦人科クリニック院長夫人 事務長・45歳)


A.
マンパワーの余裕や経済面、ニーズなど、色々なハードルがあります。

サービスの新機軸として簡単に考えておられるようですが、一定数の助産師等のマンパワーの余裕がないと導入は難しいということを前提に、お話しさせて頂きます。

妊娠から出産までの期間、妊婦はメンタル面で不安を抱え、精神的に不安定に陥りがちですが、妊産婦の不安や相談に応えられる助産師が在籍し、常に対応出来るのが一般的な「助産師外来」の機能とされています。とはいえ、助産師は心理療法等の専門家ではないので、どの程度そうしたカウンセリングに対応出来る人がいるのかは未知数です。例えば、助産師が心理カウンセリングの専門家である臨床心理士や、2018年から資格化された公認心理師等と連携し、対応する形が理想と思われます。

「助産師外来」は原則予約制にし、パートタイムのスタッフで担う形になると思いますが、基本的には受診された患者さんを対象にした付加価値サービスとなります。妊産婦への相談活動に限られ、医療保険が使えるわけでもなく、基本は無償のサービスになります。患者さんの機微に係る相談もあるかと想定されますので、プライバシーが守れる部屋を準備する必要がありますし、適材の助産師確保等、クリニック側の負担は大きいものになると予想されます。

また、患者さんの家庭のトラブルや、経済面の問題(貧困、医療費支払い等)を相談される可能性もあり、そちらになると行政やMSWが担うべき領域であり、助産師が対応するのは困難と思われます。その辺りは、患者さんにきちんと説明しておく必要があります。規模の大きな病院の場合は多職種連携で対応出来るのでしょうが、小規模診療所では限界があります。実際に小規模診療所の規模では、どの程度、ニーズがあるのかは分かりません。導入に関しては、サービスの内容、経営面も含めて慎重に検討された方が良いのではないかと考えます。

(2018年10月度編集)

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