【NEWS】[医学研究] 血管内皮、同時作製へ手がかり
東大
2018-10-10
動物の体内でヒトの臓器を作るための基礎研究を進めている中内啓光東京大学特任教授らのチームは9月21日、血管内皮と血液細胞を同時に作製する手がかりとなる研究に成功したと発表した。移植時に拒絶反応を起こしにくい臓器ができると考えられるという。

チームは血管の内側に存在する内皮と、白血球などの血液細胞を作れなくしたマウスの受精卵に、別のマウスの人工多能性幹細胞(iPS細胞)を注入。マウスの子宮に移植して誕生させ、生まれた子の血管内皮と血液細胞がiPS細胞から作られたものだと確認した。論文を米科学誌に発表した。

チームはヒトのiPS細胞を用いて、同様にヒトの臓器を動物の体内で作ることを目指している。臓器がヒトのものでも、臓器の血管内皮などが動物のものだった場合、ヒトへの移植直後に拒絶反応が起きるとみられている。ヒトの臓器と血管内皮などを同時に作製すれば、問題は解消されると考えられているという。

動物の受精卵にヒトのiPS細胞などを入れる「動物性集合胚」については、動物の子宮に戻し誕生させることは、文部科学省の指針で禁じられていた。同省は7月、容認する指針改正案をまとめ、改正に向けた手続きが進んでいる。できた臓器のヒトへの移植は、現時点で認められていない。

(医療タイムス No.2369)

 

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