外国人のニーズを正確にとらえ世界基準に則った医療を提供
千駄ヶ谷インターナショナルクリニック(東京都渋谷区)
2017-12-21
POINT
(1)バイリンガルの日本人スタッフを採用
スタッフは全員、英語に通じた日本人を採用。外国人患者の不安の軽減のため、診療を英語で行う。

(2)日本人来院者が渡航した後もメールで相談に応じる
予防接種等で来院した日本人渡航者が現地から寄せる相談にメールで対応。一時帰国時の診療にも応じる。

(3)旅行医学の知識の啓発活動を積極的に行う
日本旅行医学会の専務理事も務める篠塚院長は、患者の安全な渡航のために積極的に講演などを行っている。


外国人患者には英語による対応が必須

訪日外国人観光客の増加を背景に、日本の医療機関を受診する外国人が急増している。2020年の東京オリンピックに向けて、都市部や観光地を中心に今後も外国人患者が増えるのは確実だ。一方で、日本では在日外国人を除く外国人患者が少なかったこともあり、円滑に受け入れるための体制づくりは遅れている。

千駄ヶ谷インターナショナルクリニックは、こうした時代のニーズを先取りする形で13 年に開院。来日した外国人と海外渡航をする日本人を主な対象とした医療を展開している。現在は、常勤医2人体制で1日約50人の患者を診ている。

日本旅行医学会の設立メンバーの1人で同学会の専務理事も務める篠塚規院長は、「渋谷区千駄ヶ谷という場所柄、大使館勤務の在日外国人も多く来院されますが、最近は訪日外国人も増えており、在日・訪日の割合は半々です。都内でも英語でスムーズに受診できる医療機関は少ないようで、大々的な広報はしていませんが、口コミで年々患者さんは増えています」と説明する。

訪日外国人患者を受け入れるにあたっては、通訳体制の整備が必要になるが、篠塚院長は「訪日外国人の多くは基本的な英語が話せるので、医師が英語を理解していれば十分です。ただ電話での問い合わせも対応するので、受付スタッフにも語学力は必要だと思います」と話す。

通訳に関しては近年、音声翻訳ができるアプリも増え、観光ガイドなどで使われている。こうしたものを医療に活用する動きもあるが、篠塚院長は「レストランでの料理の注文であれば、写真つきのメニューと翻訳アプリがあれば事足りると思います。しかし、症状の確認や治療法の選択など、医療現場ではやはりきちんとした対話が不可欠。それだけに、医療者には外国人とコミュニケーションをとれるだけの英語力は必須でしょう。それがない限り、外国人が安心して受診することはあり得ませんし、それでは国際都市とはいえません」と強調する。


渡航後の日本人患者の問い合わせにもメールで対応

篠塚院長は日本における旅行医学の第一人者として、海外渡航する日本人の安全かつ快適な旅行をサポートするための、旅行外来を開設している。

同院の旅行外来では、一般的なワクチン接種だけでなく、高山病予防や英文診断書作成も行う。さらに、患者が渡航した後もメールで相談に応じているという。先日は、インドに赴任した人から激しい湿疹を発したという連絡を受け、患者が一時帰国した際に必要な措置や治療を受けることができる医療機関を紹介した。このほか、海外における医療費の支払い方法の相談などにも応じている。

「海外での医療機関の受診方法などの基本的な知識をもち、安全に渡航してほしい」という思いから、篠塚院長は、学会で講演を行ったり、シンポジウムでパネリストを務めたりと啓発活動も積極的に行っている。「当院での取り組みと啓発活動を今後も継続していきます」と篠塚院長は語る。



●千駄ヶ谷インターナショナルクリニック
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-20-3 バルビゾン11号館203号室
TEL:03-3478-4747
診療科目:内科、小児科


(クリニックばんぶう 2017年10月)

 

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