Q.働き方ビジョン検討会による薬剤師の“働き方改革”について教えて下さい。
2017-12-13
Q.
働き方ビジョン検討会による薬剤師の“働き方改革”について教えて下さい。

2017年4月、厚生労働省に設置された「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師の働き方ビジョン検討会」が報告書を発表しました。その中には、医師・看護師だけでなく、医療機関や薬局現場で仕事をする薬剤師の“働き方”についての提言も織り込まれていると聞きました。国は薬剤師に、どのような“働き方”を求めていくことになるのでしょうか?(地方・調剤薬局グループ 代表取締役薬剤師・63歳)


A.
一番前面に打ち出されているのは「薬剤師の生産性と付加価値の向上」です。

薬剤師の生産性と付加価値を高めるために「何をすべきか?」の提言が織りこまれているのです。そこでの内容には抽象論も多いので、具体論だけを抽出すると、病院の場合「医師に対して治療効果やモニタリングのための検査の実施を含めた薬物療法の提案を行うことで、薬物療法の有効性・安全性を更に向上させていくこと」を期待しています。更に外来診療の場面では「薬剤師が残薬を含めた服薬状況や、副作用の発現状況等について、薬学的な観点から確認を行うことで、医師の負担軽減に繋がる」ことが期待されています。これらを読むと、薬剤師が医師をサポートすることで医師の負担軽減や、「薬物療法の質」向上へ繋げることにインセンティブが置かれているようです。

皆さんに関心のある調剤薬局に対しては「かかりつけ薬剤師・薬局を推進する中で、患者・住民とのコミュニケーションの側面を中心に大きく変容することが期待される。このため、時間的・物理的余裕を創出するために、調剤業務の効率化を推進すべき」と書かれているのですが、非常に分かり難い文章です。加えて、調剤業務のオートメーション化の推進、かかりつけ薬剤師の“働き方”について非常勤でも可能なような要件見直しの必要性、リフィル処方せん導入についても提言されています。全体を検証すると、やはり「医師・看護師」視点による薬剤師の“働き方改革”であること。同検討委員会のメンバーを見ても、薬剤師や調剤薬局関係者が一人も入っていません。調剤薬局の“働き方”の実態を十分に理解していない人たちが作ったような提言に見えてしまいます。調剤薬局の現場の人たちの声をより多く反映して、適切な改革を実現することが大事だと思います。

(2017年10月度編集)

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