特集 緩和ケアの現在(4)
がんとの共生を目指して
2017-10-13
【日本アルトマーク調査】
緩和ケア関連の診療料算定
~500床以上の大規模病院に多い

株式会社日本アルトマーク(東京都港区)は、病院の入院および外来において提供される緩和ケアについて調査結果をまとめた。今回は、基本診療料および特掲診療料のうち「緩和ケア病棟入院料」「緩和ケア診療加算」「外来緩和ケア管理料」の算定状況から、緩和ケア提供体制の現状を調べた。

【参考】
緩和ケア病棟入院料
 ・4,926点(1日につき/30日以内)
 ・4,400点(1日につき/31日以上60日以内)
 ・3,300点(1日につき/61日以上)
緩和ケア診療加算400点(1日につき)
外来緩和ケア管理料300点(月1回)


■2017年6月時点の算定状況

調査対象3項目の2017年6月時点の算定状況は、緩和ケア病棟入院料が387病院、緩和ケア診療加算が233病院、外来緩和ケア管理料が220病院であった。一般病院全体(7,383 病院)に対する割合は10%に満たない。(表1)


専門的ながん医療を提供するがん診療連携拠点病院等(440病院)では、緩和ケア病棟入院料107病院、緩和ケア診療加算186病院、外来緩和ケア管理料176病院が算定していた。緩和ケア病棟入院料の算定割合は24.3%であり、緩和ケア診療加算42.3%および外来緩和ケア管理料40.0%と比較すると差があった。(表2)



■大規模病院で算定多い

17年6月時点の算定病院数を病床規模別に見ると、緩和ケア病棟入院料は100床未満の病院でやや少ないものの病床規模によるばらつきは少なく、病床数平均は345床であった。一方、緩和ケア診療加算算定病院の病床数平均は656床、外来緩和ケア管理料は658床であり、大規模病院での算定が多かった。(図1)



■算定病院がない地域も

それぞれの項目について2017年6月時点の算定状況を都道府県別に見ると、緩和ケア診療加算は秋田県と富山県で、外来緩和ケア管理料は秋田県、富山県、香川県で算定病院がないことが分かった。

また、人口10万人当たりの算定病院数は、緩和ケア病棟入院料は九州地方に多かったが、緩和ケア診療加算および外来緩和ケア管理料は地域ごとの差は大きくなかった。全国平均は、緩和ケア病棟入院料0.3 病院、緩和ケア診療加算0.2 病院、外来緩和ケア管理料は0.2病院であった。(図2)



■3項目とも算定は54病院

2017年6月時点で調査対象3項目のうち1つでも算定している病院は、564病院あった。1項目だけ算定している病院で最も多かったのは緩和ケア病棟入院料であった。2項目算定の組み合わせで最も多かったのは、緩和ケア診療加算と外来緩和ケア管理料であった。この2項目を算定している病院の病床規模を見ると、400床以上が151病院、399床以下が11病院であった。緩和ケア診療加算と外来緩和ケア管理料は緩和ケアチームを兼任できるため、この組み合わせが多いと思われる。3項目とも算定している病院は54病院あり、この内訳は、400床以上が50病院、399床以下が4病院だった。(図3)



半年前の2016年12月と比較した結果、3項目ともあまり増減はなかった。この3項目は、いずれも厳しい人員配置が要件とされている。特に、緩和ケア診療加算および外来緩和ケア管理料は、医師や看護師、薬剤師による専従の緩和ケアチームを設置することが必要であるため算定が困難であると推測できる。

<表1~2・図1・3> 出典:(株)日本アルトマーク「病院の施設基準算定状況全国調査」

(医療タイムス No.2318)

 

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