Q.有給休暇の時間単位での取得は認めなければならないのでしょうか?
2017-08-09
Q.
有給休暇の時間単位での取得は認めなければならないのでしょうか?

従業員から有給休暇を時間単位で取得したいと申出がありました。認めなければならないのでしょうか。また、認める場合、どのように導入すればいいでしょうか。


A.
有給休暇は1日単位での取得が原則ですので、必ずしも認める必要はありません。時間単位で取得を認める場合は、労使協定が必要です。

年次有給休暇とは一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことで、「有給」で休むことができる、すなわち取得しても賃金が減額されない休暇のことです。この有給休暇の趣旨から1日単位が原則となりますが、取得率が五割を下回る水準で推移しており、その取得の促進が課題とされてきました。

そこで、まとまった日数の休暇を取得するという年次有給休暇制度本来の趣旨を踏まえつつ、仕事と生活の調和を図る観点から、年次有給休暇を有効に活用できるようにすることを目的として、労使協定により、年次有給休暇について5日の範囲内で時間を単位として与えることができることとなっています。

つまり、時間単位での取得は任意の制度であるため、時間単位での取得を認めるかどうかについては事業主の判断となります。

時間単位での取得を認める場合、まずは労使協定を締結します。労使協定に定める内容は次の4点です。

(1)時間単位年休の対象労働者の範囲
(2)時間単位年休の日数
(3)時間単位年休1日の時間数
※1時間未満の端数がある場合は切り上げて計算します(例:1日の所定労働時間が7時間30分の場合⇒8時間で1日分)
(4)1時間以外の時間を単位とする場合はその時間数(例:2時間、3時間)
※1時間未満の時間では取得できません。

上記労使協定を締結し、時間単位での取得制度をスタートした後は、各労働者の時間単位での取得実績をきちんと管理する必要があります。時間単位での取得は年に5日以内(例えば1日8時間の場合は40時間以内)と決められていますので、その時間を超えて取得することがないよう注意が必要です。

「子どもを病院に連れて行ってから出勤したい」「私用で終業時間の1時間前に退社したい」など、1日休暇をとる必要がない場合にうまく活用することで、メリハリをつけて仕事をすることにもつながります。導入を検討してみてください。

なお、半日単位での取得については、労働者が希望し、使用者が同意した場合であれば、労使協定が締結されていなくても1日単位での取得の阻害とならない範囲で半日単位で与えることが可能です(時間取得同様、任意です)。

(2017年7月度編集)
本掲載内容に関する一切の責任は日本経営グループの(株)日本経営エスディサポートに帰属します。尚、内容につきましては一般的な法律・税務上の取扱いを記載しており、具体的な対策の立案・実行は税理士・弁護士等の方々と十分ご検討の上、ご自身の責任においてご判断ください。

 

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