【NEWS】[医療安全] 静脈カテーテルの合併症リスク、説明と納得を
医療事故調が初の提言
2017-04-20
日本医療安全調査機構は5日、心臓近くの太い静脈にカテーテルを挿入する医療行為について、穿刺針による血管損傷など合併症のリスクが高く、患者側に書面で十分説明し納得を得ることが重要との提言をまとめた。2015年10月に始まった同制度での提言は初めて。

昨年末までに報告のあった院内調査226件のうち、穿刺合併症に伴う死亡例は10件あった。静脈カテーテルは病気や老衰で全身状態が悪化した患者らへの栄養剤投与などが目的で、同機構は「死亡の発生頻度は外科手術合併症に比べはるかに少ないが、広く日常的に行われ、継続的な検討が必要」とした。

10件いずれも誤穿刺などによる血管損傷が認められ、出血が止まりにくい凝固障害などから損傷は致命的だった。しかし治療方法の検討に際し、複数の医師による合議は5件。患者や家族への説明は書面5件、口頭2件で、書面でも患者固有のリスク説明は1件しかなく、提言は「納得して同意に至ったか疑問」とした。

8件は気胸リスクの低い内頸静脈から挿入されたが、6件で近接する動脈への誤穿刺があり、事前のエコー検査による位置関係の確認や教育訓練の重要性を指摘。関係学会に対し、静脈カテーテル挿入の説明同意書や実施記録の整備なども求めた。

(医療タイムス No.2299)

 

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