第68回 H2受容体遮断薬のせん妄はなぜ起こるの?
Tags:GooCo 2024-12-20
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引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類” 薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!
今回はH2受容体遮断薬のせん妄についてご紹介します。
まずは、結論から!
H2受容体遮断薬によるせん妄は、【副次的な薬理作用による副作用】です。
H2受容体遮断薬のせん妄は、H1受容体拮抗薬による眠気と同じ機序で起こります。
ヒスタミンが中枢神経に存在するヒスタミン受容体に結合することで覚醒や興奮が保たれています。H2受容体は、脳内に多く存在します。H2受容体遮断薬が血液脳関門を通り、脳内のH2受容体を遮断することで中枢神経系が抑制され、せん妄や錯乱などの精神神経症状が起こります。
【服薬指導/フォローアップのポイント】
☑腎機能が低下している患者さんに注意!
H2受容体遮断薬は、ほとんどが腎排泄型薬剤です。
腎機能が低下している患者さんに投与すると排泄遅延が起こり、薬理作用の過剰発現による副作用の発現リスクが高まります。
⇒血中濃度が持続するので、投与量を減らすか投与間隔をあけて使用する必要があります。
☑高齢者に注意!
高齢者では、腎機能が低下していることが多いため、少量からまたは投与間隔をあけて慎重に投与するか、PPIへの変更を考慮する必要があるかもしれません。
☑高齢者ではさらに注意!
せん妄は高齢者に起こりやすい症候(老年症候群)ですが、薬剤起因性で起こりうる場合も多く、原因薬剤の一つとして今回ご紹介したH2受容体遮断薬が挙げられています。
厚労省 高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)にも、H2受容体遮断薬は「高齢者ではせん妄や認知機能低下のリスク上昇があり、可能な限り使用を控える。」と記載されています。
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