第62回 SGLT2阻害薬の口渇はなぜ起こるの?
Tags:GooCo 2024-06-20
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引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類” 薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!
今回はSGLT2阻害薬の口渇についてご紹介します。
結論から!SGLT2阻害薬の口渇は、【薬理作用による副作用】です。
SGLT2阻害薬は、腎糸球体で濾過されるグルコースの再吸収を担うトランスポーターであるナトリウム・グルコース共輸送体-2(sodium glucose co-transporter 2:SGLT2)を選択的に阻害し、尿中へのグルコース排泄を促進することにより血糖を低下させます。
最近は、慢性心不全や慢性腎臓病への適応も広がってきています。
口渇は、尿中グルコースの量が増えることで尿浸透圧が上昇し、浸透圧利尿によって尿量が増えたことが原因と考えられます。
口渇は、重大な副作用である「脱水」の初期症状です。また、ケトアシドーシスや脳梗塞を含む血栓・塞栓症の発現につながることもあります。
【服薬指導/フォローアップのポイント】
☑水分補給について事前に説明しよう!
特に夏場は要注意です!
脱水予防のため、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分補給するよう、服用開始時に患者さんへ伝えておきましょう。
☑特に糖尿病の患者さんには注意!
血糖値が高いほど尿に等が多く出て尿量が増えるため、特に糖尿病の患者さんで脱水症状が現れることがあります。
☑心不全患者さんへの説明には注意しよう!
慢性心不全の患者さんは、過度な水分補給により心不全の症状を悪化させるため、適切な飲水指導が必要です。医師からの指示を受けているか確認しましょう
☑腎臓病患者さんへの説明にも注意しよう!
慢性腎臓病の患者さんでは、腎機能によって摂取すべき水分量が異なります。心不全の患者さん同様、水分補給の説明に注意しましょう。
☑リスクの高い患者さんを見極め服用期間中のフォローアップしよう!
血糖コントロールが不良の方、高齢の方、認定症などで飲水・食事などの介助が必要な方、腎機能が低下している方、利用薬を併用している方、暑い中で作業される方など、リスクが高い方への、水分補給状況や脱水の初期症状(口渇だけでなく、多尿、頻尿、血圧低下等)が出ていないかしっかりとチェックするようにしましょう。
☑資材を活用しよう!
今回ご紹介した、【服薬指導/フォローアップのポイント】はRMP資材に分かりやく、記載されています。患者さんへの説明に活用しましょう!
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