第55回 アムロジピンの浮腫はなぜ起こるの?
Tags:GooCo 2023-10-20
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引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!
今回は、アムロジピンによる浮腫についてご紹介します。
まずは、結論から!アムロジピンによる浮腫は、【副次的な薬理作用による副作用】です。
Ca拮抗薬であるアムロジピンは、細胞膜の膜電位依存性Caチャネルに作用し、平滑筋細胞にCa2+が流入するのを抑え、血管収縮を抑制し、末梢血管抵抗を減弱して降圧作用を発揮します。
アムロジピンは末梢血管を拡張しますが、多くはL型Caチャネル遮断を主作用として末梢静脈よりも末梢動脈に対して強く血管拡張作用を示すので、静脈と動脈との間にアンバランスが生じます。これにより毛細血管圧が上昇して血液の流れが悪くなるため、血液の成分が血管外に漏れ出し浮腫を生じます。
【服薬指導/フォローアップのポイント】
☑投与量に注意!
アムロジピンの添付文書を見ると浮腫は10mg(高用量)を投与した場合に高い頻度で認められたと記載されています。
⇒特に高用量で服用している患者さんには、定期的にフォローアップするようにしましょう。
☑服薬期間中のフォローアップのタイミングに注意!
フォローアップは、薬の効果・副作用症状が発現する時期(定常状態到達時間)を見越して実施しましょう!
⇒アムロジピンは定常状態がある薬です。添付文書の6.1.2 反復投与の項に「投与6~8日後に定常状態に達し」と記載されているので、安定した効果や薬理作用の副作用が現れるのは6~8日後と考えられます。
☑併用薬に注意
利尿剤を服用している患者さん
どのような効果を期待して利尿薬が処方されていますか?
⇒アムロジピンを服用している患者さんで、利尿薬を服用してもむくみが改善されないときは、アムロジピンの副作用による浮腫の可能性が考えられます。アムロジピンによる浮腫は、循環血量の増加は伴わないので、作用機序から考えると利尿薬では効果が期待できません。
☑アムロジピンによる浮腫が疑われる場合は?
生活に支障をきたす場合は、処方変更も検討しましょう。
⇒他の種類(作用機序)の降圧薬やCa拮抗薬の中でもL/N型Ca拮抗薬(シルニジピン等)への変更を検討する必要があります。
N型Caチャネルも遮断するシルニジピンは細動脈だけでなく細静脈も拡張させる効果を持つことが報告されています。
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