Q.有床診療所の末期心不全患者への緩和ケアが評価される診療報酬とは?
2019-06-17
Q.
有床診療所の末期心不全患者への緩和ケアが評価される診療報酬とは?

私は心臓外科専門医として長年にわたり大学病院で外科手術を手がけ、50歳を過ぎてから独立開業し、現在は循環器系疾患専門の有床診療所(9床)として運営しています。私以外に2名のドクターが在籍し、主に心臓カテーテル治療の患者を対象に、入院ベッドを備えています。大病院で心臓外科手術を受けた術後の患者さんや、心筋梗塞の患者さん等も多数、来院され、最近、心臓カテーテル治療以外の入院患者も増えているのが現状です。

高機能病院の循環器外科病棟では長期入院が難しくなり、退院後、当クリニックに紹介される循環器系疾患の患者さんが比較的、多いのですが、患者さんの症例も極めて多様化しており、高機能病院では受け入れ難い末期心不全患者への入院対応も検討する必要があると思っています。

有床診療所でも末期心不全患者のターミナルケアを評価する診療報酬が新設されたと聞きました。具体的に教えて下さい。

(都市部郊外・医療法人理事長・有床診療所院長・66歳)

A.
末期心不全の患者にも対象が拡大された「(有床診療所)緩和ケア診療加算」

それは一般病床で「当該患者の同意に基づき、症状緩和に係るチームによる診療が行なわれた時に算定」可能な「(有床診療所)緩和ケア診療加算」(1日につき390点)(以下、「同加算」)のことです。同加算は新設の診療報酬項目ではなく、2002年の報酬改定で新設されたものです。

これまで、同加算を算定可能だったのはがん及びエイズ患者に限定されましたが、2018年度診療報酬改定でがん、エイズに加えて末期心不全の患者にも対象が拡大されたのです。がん・エイズと同様に末期心不全患者が「疼痛、倦怠感、呼吸困難等の身体的症状、または不安、抑うつ等の精神症状を持つ方に対し、医師、看護師等、多職種の緩和ケアチームによる診療が行なわれた」場合に算定できます。

緩和ケアチームに参加する医師、看護師のいずれかが、緩和ケアに関する研修を受けている必要があります。この緩和ケアチームに「管理栄養士が参加し、栄養食事管理を実施した」場合には、更に「個別栄養食事管理加算」(70点)の算定も可能です。


(2019年6月度編集)
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