[診療報酬] 妊婦の外来受診、6割は産婦人科医に情報提供なし 厚労省調査
妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会(第3回 4/17)《厚生労働省》
2019-04-17
厚生労働省は4月17日、「妊産婦の医療や健康管理等に関する調査」の結果を公表した。妊婦の約4割が妊娠期間中に産婦人科以外の診療科を受診し、そのうち1割~2割弱は他の医療機関への受診や、念のための産婦人科受診を勧められていた。また、診察した医師から産婦人科の主治医への情報提供がなかったケースが約6割あり、産婦人科以外の医師と産婦人科医との情報連携が課題であることが示された。調査結果は、同日の「妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会」に報告されたもので、今年1月に凍結された【妊婦加算】の扱いに関する議論で活用される見通し。
 
調査期間中に対象医療機関(分娩を取り扱う病院・有床診療所500施設)に入院中または外来受診した妊産婦のウェブ調査への回答、1,916件を集計した。回答者の80.1%が妊娠中、19.9%は産後だった(p84~p85参照)。
 
結果をみると、妊婦健診以外で産婦人科以外の診療科にかかったことがあったのは、回答者の38.4%。妊娠期間中の平均受診回数は約3回だった。受診理由は、熱、咳、痰、鼻づまりなどの感染症状が42.0%で最も多かった。受診した診療科は、内科、歯科・歯科口腔外科、耳鼻咽喉科の順に多く、約6割は妊娠前からのかかりつけを受診先に選んでいた(p86~p89参照)。
 
 
◆他院への受診を勧められた経験ありは15.1%
 
産婦人科以外の受診経験がある妊婦の15.1%は、その際に他院への受診を勧められた経験があり、妊婦は診察できないと言われたケースや、一方的に診察を断られたケースも見受けられた。産婦人科も受診するように勧められたとの回答も18.4%あり、理由別の内訳は、「処方する薬が安全か確認するため」(11.3%)、「妊娠に直接関わる病気の可能性を考慮したため」(4.5%)、「その他」(2.6%)となった(p90参照)。
 
産婦人科以外の医師と産婦人科医の情報連携に関する設問で、最も多かった回答は「産婦人科以外の医師から産婦人科の主治医に情報提供や指示はなかった」で、他科受診経験者全体の58.0%を占めた。「産婦人科の主治医に伝える内容を口頭で説明された」(10.1%)、「文書で産婦人科の主治医に情報を伝えてくれた」(9.8%)との回答もあったが、いずれも1割程度にとどまった(p91参照)。
 
 
◆8割の妊婦が診察・薬の内容の文書による説明を希望
 
産婦人科以外での診察時の対応では、「妊婦への気配りが不十分と感じた経験はない」(87.9%)との回答が、「気配りが不十分と感じた経験がある」(10.3%)を大きく上回った。薬局における妊産婦への対応も同様の結果で、「不十分と感じた経験はない」が70.0%だったのに対して、「不十分と感じた経験がある」は8.7%。妊婦や妊産婦への気配りで特に大切と考えるものを聞いたところ、産婦人科以外での受診では、「妊娠に配慮した診察・薬の内容について、説明文書を手渡して説明を行うこと」(80.7%)、薬局の対応では「妊娠や授乳に気を配って薬の説明をすること」(62.1%)との回答がそれぞれ最多となった(p92参照)(p95参照)。

 

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