[医療改革] 2040年までに医療全体で5%以上の業務効率化目指す 根本厚労相
経済財政諮問会議(平成31年第5回 4/10)《内閣府》
2019-04-10
根本匠厚生労働大臣は4月10日の経済財政諮問会議で、今夏に策定予定の「健康寿命延伸プラン」と「医療・福祉サービス改革プラン」について説明。2040年に向けた目標として、男女の健康寿命を現在よりも3歳以上延ばして75歳以上とすることや、医療全体で5%以上の業務効率化(医師は7%以上)を目指す考えを明らかにした(p15参照)(p16参照)。
 
日本の高齢者人口は40年ごろにピークを迎え、その後は労働市場や社会保障制度の支え手である現役世代の人口が急速に減少する。とくに労働力不足は、医療・福祉分野においても深刻な問題で、その解決策として期待されるのが、高齢者や女性の社会参加・就労支援と、ICTなどを活用した医療・福祉サービスの生産性向上だ。
こうした背景を踏まえ、根本厚労相は10日の諮問会議で、「総就業者数の増加」と「より少ない人手でも回る医療・福祉の現場」の実現を目指して、今夏までに「健康寿命延伸プラン」と「医療・福祉サービス改革プラン」をまとめる意向を改めて表明した。
 
「健康寿命延伸プラン」では16年時点で男性72.14年、女性74.79年の健康寿命を40年までにそれぞれ3年以上延伸し、男性75.14年以上、女性77.79年以上とすることを目標に設定。疾病予防・重症化予防、介護予防・フレイル対策、認知症予防などへの取り組みを通じて、健康無関心層も含めた予防・健康づくりを推進するとともに、地域・保険者間の格差解消を図る(p15参照)(p39~p43参照)。
 
「医療・福祉サービス改革プラン」では、40年時点の業務効率化目標を医療全体で5%以上、医師は7%以上に定める。医療分野ではICTやロボットで代替可能と考えられる業務が5%程度見込まれることを算定根拠とした。医師については、これに加え、医師以外の職種への業務移管が進むことを想定し、より高い目標とした。介護分野についても5%以上の業務効率化を目指す。目標の達成状況を評価する指標には、各分野の利用者数を従事者の総労働時間で除して求める「単位時間当たりのサービス提供」を採用。指標の改善が、ICTの活用や業務分担の推進などによって、医療・福祉現場全体で必要なサービスがより効率的に提供されるようになったことの裏付けになる。医療は、入院、外来に分けて算出する考え(p44~p47参照)。
 
◆2040年の医療福祉就労者数、5%の業務効率化で1,016万人
 
根本厚労相はまた、40年における医療・福祉分野のマンパワーのシミュレーション結果も提出した。労働政策研究・研修機構による労働力の需給推計が新しくなったことを受けて、昨年5月に行ったシミュレーションを改定したもの。それによると、各種計画(地域医療構想、医療費適正化計画、介護保険事業計画)を基礎にした「計画ベース」で推計した40年の医療・福祉分野の就業者数は1,070万人。仮に医療・福祉分野の就業者全体で5%程度の業務効率化が達成された場合は、計画ベースから54万人減の1,016万人となる。これに加えて医療・介護需要が低下した場合は、その低下率に応じて926万人~963万人に減少すると試算した(p14参照)(p48参照)。

 

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