【NEWS】[医学研究] 脊髄損傷患者にiPS細胞、委員会が承認へ
慶応大
2018-12-04
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経の細胞を作り、脊髄損傷で手足を動かせなくなった患者に移植する慶応大学チームによる世界初の臨床研究計画を、同大の専門委員会が13日、大筋で認めた。計画の細部を修正した上で近く正式承認される見通しで、チームは厚生労働省に計画を提出し、了承されれば2019年内にも移植を行う。

研究を実施するのは岡野栄之教授(分子神経生物学)と中村雅也教授(整形外科)らのチームで、京都大学iPS細胞研究所(山中伸弥所長)が健康な人から作ったiPS細胞を提供する。チームはiPS細胞を神経のもとになる細胞に変え、脊髄損傷から2~4週間たった患者4人の損傷部位に約200万個を注射する計画だ。

移植後は通常の脊髄損傷で行われるのと同様のリハビリを実施。移植した細胞が腫瘍化しないかなどの安全性と、手足の動きが改善するかなどの効果を、1年かけて検証する。

脊髄損傷は、国内の患者は10万人以上とみられている。チームは、法に基づいて慶応大に設置された専門委員会に計画を申請していた。

iPS細胞から作った細胞を患者に移植する研究は、14年に理化学研究所などが目の難病患者に対し世界で初めて実施。京都大学も先月、パーキンソン病患者に神経の細胞を移植する臨床試験(治験)を行った。他にも大阪大学が心臓病、京都大が血液難病での移植をそれぞれ認められており、再生医療の治療法開発を目指す動きが広がっている。

(医療タイムス No.2377)

 

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