Q.介護人材の処遇改善について、今後の方向性を教えてください。
2018-12-06
Q.
介護人材の処遇改善について、今後の方向性を教えてください。

訪問介護などの介護保険事業所を経営しています。2018年4月同時改定でも介護職員の処遇改善加算がありましたが、今後の方向性はどのようになるのでしょうか。


A.
2019年10月の消費税率の引き上げに伴い、更なる処遇改善を実施する方針です。

2017年度まで介護職員の処遇改善の実績として、月額平均で5.7万円の改善を行ってきました(2018年9月5日に開催された社会保障審議会介護給付費分科会で配布された厚生労働省の資料より。以下、同資料の数字)。

具体的には、月額平均1.4万円の改善(2017年度~)、月額平均1.3万円の改善(2015年度~)、月額平均0.6万円の改善(2012年度~)、月額平均2.4万円の改善(2009年度~)となっています。

しかし、上記の改善を行った上で現在の他職種と介護職種との給与ベースの格差は、看護師が39.9万円(平均勤続年数7.9年賞与込み月額。以下同)、介護支援専門員が31.5万円(平均勤続年数8.7年)であるのに対して、ホームヘルパーは26.1万円(平均勤続年数6.6年)、福祉施設職員は27.5万円(平均勤続年数6.4年)でした。介護職員は勤続年数が短いこともありますが、依然として給与は低いといえる状況です。

こうした現状を受けて、2017年12月8日に閣議決定された政府の方針「新しい経済政策パッケージ」の「第2章 人材づくり革命」の中には、「5.介護人材の処遇改善」として、以下の文章が盛り込まれました。

「人生100年時代において、介護は、誰もが直面し得る現実かつ喫緊の課題である。政府は、在宅・施設サービスの整備の加速化や介護休業を取得しやすい職場環境の整備など、これまでも介護離職ゼロに向けた重層的な取組を進めてきたところである。安倍内閣は、2020年代初頭までに、50万人分の介護の受け皿を整備することとしているが、最大の課題は介護人材の確保である。介護人材を確保するため、2017年度予算においては、介護職員について、経験などに応じて昇給する仕組みを創り、月額平均1万円相当の処遇改善を行うなど、これまで自公政権で月額4万7000円の改善を実現してきたが、介護人材確保のための取組をより一層進めるため、経験・技能のある職員に重点化を図りながら、介護職員の更なる処遇改善を進める。

具体的には、他の介護職員などの処遇改善にこの処遇改善の収入を充てることができるよう柔軟な運用を認めることを前提に、介護サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士について月額平均8万円相当の処遇改善を行うことを算定根拠に、公費1,000億円程度を投じ、処遇改善を行う。また、障害福祉人材についても、介護人材と同様の処遇改善を行う。 こうした処遇改善については、消費税率の引上げに伴う報酬改定において対応し、2019年10月から実施する。

上記の2019年10月は、消費税率が10%になる予定のタイミングであることから、更なる処遇改善をこの時期に予定していると言えましょう。

(2018年10月度編集)
本掲載内容に関する一切の責任は日本経営グループの(株)日本経営エスディサポートに帰属します。尚、内容につきましては一般的な法律・税務上の取扱いを記載しており、具体的な対策の立案・実行は税理士・弁護士等の方々と十分ご検討の上、ご自身の責任においてご判断ください。

 

twitter

facebook

ページトップへ戻る