Q.ミールラウンドについて、教えてください。
2018-11-20
Q.
ミールラウンドについて、教えてください。

私は耳鼻咽喉科医で、5年前に大学病院勤務を辞めて一般内科医の妻と共に2診体制で診療所を運営しています。九州某県の高齢化・人口減少の進む地方都市で開業していることから、外来患者は高齢者が多くを占め、今後、外来だけでなく在宅医療に軸足を置いた医療活動を行っていく予定です。妻は既に外来受診の困難な在宅の高齢者に訪問診療をスタートさせていますが、私は自身の専門性を生かし、妻と連携・協力して、要介護高齢者に対する嚥下障害のケアを実施したいと考えているのです。

ところで、妻が定期的に訪問診療を行なっている介護施設で、同様に訪問歯科診療で通っている歯科医師から、私に施設のミールラウンドに参加しないかとの依頼を受けました。ミールラウンドとは一体、どのような取り組みになるのでしょうか?(九州地方都市・クリニック院長 医療法人理事長・45歳)


A.
ミールラウンドとは、「食事観察」のことです。

厚生労働省によると「咀嚼能力等の口腔機能及び栄養状態を適切に把握した上で、口から食べる楽しみを支援する」ための多職種による取り組みプロセスです。介護施設利用者等の食事の際に、多職種で食事場面を観察することで、咀嚼能力の口腔機能や、嚥下機能、食事環境、食事姿勢等を適切に評価することができ、多職種間の意見交換を通じて、必要な視点を包括的に踏まえることが可能になります。これにより、「口から食べる」ため日々の適切な支援の充実に繋がり、必要な栄養摂取、体重の増加、誤嚥性肺炎の予防等が期待出来ます。

ある介護老人保健施設におけるミールラウンドの内容を紹介すると、(1)食事の環境(机や椅子の高さ)(2)食べる姿勢、ペース、一口量(3)食物の認知機能(4)食事の種類、使い方、介助法等(5)食事摂取の状況(6)食の嗜好‐等です。

2018年介護報酬改正では、「経口移行加算」算定に関して、現行のスクリーニング手法別の評価区分が廃止され、ミールラウンドのような多職種による取り組みプロセスが評価されるようになり、現在、注目を集めています。

先生のような耳鼻咽喉科ドクターの専門的な診療行為として報酬はつきませんが、おそらく訪問歯科医や施設側は耳鼻科咽喉科のドクターの視点から、多職種チームに参加して頂き、高齢者の食事支援の充実に努めたいのだと思います。

先生も嚥下障害の在宅ケアを実施される際には、ミールラウンドに参加する経験は非常に有益であると思います。

(2018年10月度編集)

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