Q.クリニックの家族経営における、今後の経営の打開策はありますか。
2018-09-20
Q.
クリニックの家族経営における、今後の経営の打開策はありますか。

当クリニックは30数年前に当時、ベッドタウンとして人口が増加し、栄えていた中堅都市で開業し、最盛期は毎日、120名を超える外来患者が来院。3階部分には20台の透析専用ベッドを導入し、透析と一般内科の両輪で相当な医業収入を上げてきました。ところがここ数年、地域の高齢化、人口減少が進み、年々患者数が減少。特に定期的に受診する透析患者は5~6人に留まり、規模の縮小等も検討している状況です。追い打ちをかけるように、2年前に70歳を過ぎた理事長は心筋梗塞で倒れ、しばらく医療現場からの離脱・休養を余儀なくされました。勤務医をしていた長女(43歳)と長男(36歳)を呼び寄せましたが、正直言って経験不足は否めません。

理事長は最近、診療に復帰しましたが、3診体制でも全員が一般内科医であり、新患は増えずに1日の患者数は全体で60人~80人。透析患者は5~6人のまま推移しています。家族経営でやっているので何とか持ちこたえているのですが、家賃やランニングコスト、看護師の人件費高騰等、正直、人口減少傾向が続く地域でクリニックを続けていくことに不安を持っています。

家族経営でやってきたことで、ある意味視野が狭くなっていたとも言えるでしょう。何か打開策があれば教えて下さい。(近畿圏・内科系クリニック事務長 医療法人理事 院長・67歳)


A.
家族経営から脱皮し、外部の眼による経営内容の点検を!

現状を変えるには新しいことに取り組む必要があると思いますが、理事長が病気になられたのを機会に、長女、長男がドクターであることから、ある程度2人に権限委譲し、診療所経営を任せてみてはいかがでしょうか。

例えば、外部から事務職の有能な人材を採用し、今後事務長候補として、継承される子どもさん達の片腕として育成する。理事長がご病気に倒れられたことから、相続問題も含めて医院経営の承継を考えなければならない時期にきています。

また、家族経営の弊害が出てきているのであれば、外部の医業経営コンサルタント等に相談して、客観的に現状の医院経営を点検してもらうのも一つの方法です。

課題である透析患者を紹介してもらうには、地域の糖尿病専門医の先生方との連携等も必要でしょうし、高齢化の進展に対応するには、子どもさん2人のいずれかに認知症サポート医の研修等を受講して頂き、認知症患者等に対応していくのも一考でしょう。現状のままでは、じり貧に陥るばかりです。

医療施設の縮小・移転等も含めて、診療所の機能再編を検討することが求められます。発想の転換が必要です。

(2018年8月度編集)

本掲載内容に関する一切の責任は日本経営グループの(株)日本経営エスディサポートに帰属します。尚、内容につきましては一般的な法律・税務上の取扱いを記載しており、具体的な対策の立案・実行は税理士・弁護士等の方々と十分ご検討の上、ご自身の責任においてご判断ください。

 

twitter

facebook

ページトップへ戻る