実務者研修の養成校をホーム内につくり人材育成
介護付き有料老人ホーム「シルバービレッジ八王子」(東京都八王子市)
2018-09-13
東京都八王子市と日野市に4つの介護付き有料老人ホームを運営する株式会社シルバービレッジは、同社で最大規模となる「シルバービレッジ八王子」の施設内に、介護職員実務者研修を受講できる養成校を2017年設立。業務として研修を位置づけ、職員の資格取得をバックアップしている。


隣接病院とも連携した手厚い医療・介護体制

「シルバービレッジ八王子」は、JR八王子駅から車で5分の住宅街に建つ介護付き有料老人ホーム。都立小宮公園に至る小高い丘の上にあり、南向きの窓からは眼下を流れる浅川と、その向こうに広がる八王子市の中心部を眺めることができる。

「当社は1985年の起業時から、八王子で介護付き有料老人ホームを運営してきました。当ホームは、2012年に2つの既存施設を移転統合するかたちで新規開設したため、ご入居者様のなかにはお世話をさせていただいて20年になる方もいらっしゃいます」と、株式会社シルバービレッジ執行役員で総務部長の諸星淳さんは語る。

30年以上にわたり、要介護度や医療依存度が高い人々を受け入れることで地域の信頼を得てきた同社は、同ホームでも手厚い医療・介護体制を敷く。142人の定員に対し、看護師が13人という余裕ある人員配置を行い、さらに多数の医療機関と提携することで入居者の健康と安心をサポートしている。

なかでも特筆すべきは、隣接する医療法人財団興和会右田病院との関係だ。それまでも提携関係にあった両者は、2012年に一つの大きな土地を共同で取得し、同時に移転。駅からの循環バスも共同運行するなど、法人の垣根を超えた協力関係を結んでいる。二次救急も受け入れる同院が「主治医」となることは、入居者や家族にとっても頼りがいがありそうだ。


業務の一環として位置づけ 研修受講をサポート

一般的に、医療依存度が高い入居者の多い施設は、人員募集が難しいともいわれる。そのような状況に対し、同ホームでは2017年から施設内に実務者研修の養成校をオープン。自ら職員を育てることで、人材確保に対応している。

講習のテキストや講師を提供し、実際の研修までを担うのは、株式会社ガネットが運営する日本総合福祉アカデミー。同ホームは教室スペースを用意し、社内外から受講希望者を募る。

「週に一度、3カ月の間、毎回10人もの職員を、外部の講習に参加させるのは難しい。同じ建物内なので職員の移動負担なども少なく、施設内に養成校を設置するのは定着率向上などのメリットが大きいです」と、諸星さんは説明する。

もともと同社では人材育成に力を入れており、資格取得の報奨金制度なども用意してきた。それに加えて施設内に「学校」があることで、職員は業務を続けながらの受講が可能になっている。受講費用は会社で負担しており、業務の一環としてシフトも調整している。

これまでに3回の実務者研修が開講され、延べ30人ほどが修了した。受講者の評判はとても良く、モチベーションも上がっている。なお、研修にはたん吸引の課程も組み込まれているので、医療的な知識を持つ職員が増えることで、必然的にケアの質の向上につながっているという。

現在は主に同社の4施設からの受講者が中心となっているが、他法人からの受講も可能であることを積極的にアピールしたいと考えている。また、初任者研修を受けているものの、現在は介護の仕事に就いていない地域の人々の受講も視野に入れている。



●シルバービレッジ八王子
〒192-0043
東京都八王子市暁町1-47-1
TEL:042-627-0432

(取材・文・撮影:コスガ聡一/ケアビジョン2018年7月号)

 

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