患者が快適な環境づくりの徹底と専門分野に絞った効率経営を実践
みつみや大腸肛門クリニック(神戸市中央区)
2017-11-15
POINT
(1)ホスピタリティーを重視した雰囲気づくり
個室の前処置室には専用トイレを完備し、検査・手術後にハーブティーなどを
提供。患者がリラックスできる環境を整えている。

(2)「 痛くない「」苦しくない」検査と治療を実施
大腸内視鏡検査は腸を伸ばさず、空気を入れない無送気軸保持短縮法を実施。
痔の治療にはできるだけ注射療法や手術をせず、身体的負担軽減に注力。

(3)検査や治療を理解しやすい情報提供を実践
ホームページには診察や疾患、治療ステップについて、理解を深めやすいよ
う四コマ漫画や動画を取り入れ、情報提供による不安や疑問解消を心がける。


患者の不安を和らげる院内環境を整備

2014年5月、神戸市の中心街である三宮からほど近い立地に開業した、みつみや大腸肛門クリニック。もともと消化器外科医だった光宮義博院長は、胃がんや大腸がんだけではなく、肛門疾患の知識と技術も身につけたいと修行後に独立。現在は、得意分野である大腸内視鏡検査と、便秘や過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、痔の治療に特化した診療を行っている。

スタッフは光宮院長を筆頭に、看護師4人と事務スタッフ5人。「おしりを見せるのが恥ずかしい」「痛そう」「苦しそう」などの気持ちや不安に配慮し、明るく話しかけやすい雰囲気づくりと、なるべく痛みを感じない検査や治療にこだわっている。

「患者さんは病気に伴う苦痛だけではなく、不安や悩みを抱えている人がほとんど。私たちが笑顔になれば、患者さんも笑顔になるはず。患者さんに笑顔で帰ってもらえるように、たくさんコミュニケーションをとるようにしています。目指すのは、ディズニーのようなホスピタリティーあふれる診療所です」と光宮院長は説明する。

たとえば、初診時の診察時間は1人当たり30分ほどだが、検査・手術後には患者の好みを聞き、ハーブティーやフレーバーティーなどを提供。また待合室には、検査や治療を受けた患者の声が書かれたノートを置き、それを読むことで検査や治療への不安解消につながるようにしている。

検査時も個室でゆったりと過ごせるだけでなく、自分専用のトイレが備えられているため、ほかの患者の目を気にせず前処置時間を過ごせる院内設計だ。

こうした細かな配慮も功を奏し、開業1年目に180人だった大腸内視鏡検査数は2年目に入ると840人に急伸。3年目は1,120人、4年目にあたる今年は1,400人を見込むなど、堅調に推移している。


痛みを軽減する検査手法を積極的に取り入れる

検査や治療に関しては、眠っている間に検査が終わるように、鎮静剤によるセデーションを取り入れたほか、内視鏡検査で苦痛が伴わないよう手技を工夫するなど、患者の身体的不安を軽減するように徹底。アンケートではほとんどの患者が「あまり痛みを感じなかった」と回答するほど、検査後の満足度が高いのも特徴だ。

「無理な挿入で腸を伸ばしたり、むだな送気で腸を張らしたりしない無送気軸保持短縮法を取り入れ、痛みのない検査の技術を研さんしてきました。挿入時間を短縮できれば、その分の意識と時間を観察に充てることで、より精度の高い検査ができます」と、光宮院長は強調する。

痔の手術でも、生活習慣の改善と処方薬による治療を優先する。できるだけ注射療法や手術をしない、「痛くない」治療にこだわった日帰り治療を行っている。

これらの診療方針や疾患について、ホームページやチラシでも丁寧に解説。動画や四コマ漫画を使ってわかりやすく解説していることもあり、診療予約の8割以上がホームページ経由だ。患者の6割が女性であり、口コミからの受診も増加傾向にあるという。

今後の展望について、光宮院長は次のように話す。

「大腸内視鏡検査は定期検診を大切にしていますが、もう少し検診間隔を適正化できるのではないかと思っています。これまでの検診データを分析し、患者さんの来院負担を減らすとともに、新患を増やして経営効率を上げていきたいです。また、磨いてきた内視鏡検査技術を後進に伝えていけるような準備も進めたいですね」



●みつみや大腸肛門クリニック
神戸市中央区八幡通4-2-13
フラワーロード青山ビル6F
TEL:078-231-3238
診療科目:肛門外科、肛門内科、胃腸内科、内視鏡内科


(クリニックばんぶう 2017年9月号)

 

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