[医薬品] 業界は加算部分だけでの価格調整を要望 費用対効果等・合同部会
中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会 合同部会(第2回 10/11)《厚生労働省》
2017-10-11
中央社会保険医療協議会は10月11日、費用対効果評価専門部会・薬価専門部会・保険医療材料専門部会の合同部会を開き、医薬品・医療機器の費用対効果評価の試行的導入について、関係団体から意見を聴取した。製薬・医療機器関係団体は揃って、評価結果を価格に反映させる範囲を有用性加算などの補正加算部分に限定するよう求めたが、支払・診療側委員は、加算も含めた価格全体の妥当性を検証することがそもそもの目的だとして、加算部分を超えての価格調整の実施を主張。議論は平行線を辿った。
 
 
ヒアリングには、製薬関係では、日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会、米国研究製薬工業協会(PhRMA)、欧州製薬団体連合会(efpia)(p1~p17参照)が、医療機器・医療材料関係では、日本医療機器産業連合会(JFMDA)、日本医療機器テクノロジー協会(MTJAPAN)、米国医療機器・IVD工業会(AMDD)、欧州ビジネス協会(EBC)医療機器委員会(p18~p33参照)が出席した。
 
製薬関係団体は、医薬品の革新性・有用性などの医療技術評価は、薬価算定時の補正加算で十分考慮されていると指摘。増分費用効果比(ICER)を指標にしての分析結果には限界があることから、費用対効果評価は薬価基準制度における新薬の価値評価の補足的手段として、限定的に位置づけるべきとの考えを示した。結果の薬価への反映方法では、薬価の調整範囲を薬価算定時の加算率の補正に限定することを求め、「加算前の価格を下回る調整については、断じて容認できない」と主張。費用対効果が良好な場合は引き上げ調整もありうるとした(p4参照)(p7参照)(p9参照)。
 
 
◆引き上げ調整の是非で意見が対立する場面も
 
委員からは、「(薬価調整の範囲を)補正加算に限ることは納得しにくい。費用対効果評価が(補正加算によって)現行の薬価設定にすでに盛り込まれていると主張するなら、そこを含め全体として考えていくべきでなないか」(万代泰嗣委員・日本病院会副会長)など、薬価全体を調整対象とするべきとの意見が相次いだ。
また幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「薬価改定を経た医薬品は実勢価格に沿った薬価が設定され、加算部分の概念はなくなると理解している」と指摘。評価結果によっては引き上げ調整もありうるとの業界の主張には、「収載時の加算が正しかったのかではなく、収載時に高く評価され、売上が保険財政に影響を及ぼすものが真の価値を有しているのかを別の角度から検証し、価値があるものは価格を維持し、ないものは下げるのが制度の趣旨だ。加算部分が足らなかったら引き上げるという概念はない」との見解を示したが、日薬連は、「違った角度から評価するのなら、高い、低いがあって当然であり、下げるだけというのは論理的ではない」と反論、意見が対立する場面があった。
 
医療機器・医療材料関係団体も価格調整の範囲を加算部分に限定することを要請。さらに使用実績を踏まえた有用性の再評価が必要なケースもある医療機器の特性を踏まえ、本格導入の際には費用対効果評価を保険収載後の再評価(経済性による評価)の基準として活用することなどを提案した(p19参照)(p25参照)。

 

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