[医薬品] 支払い意思額調査の基本方針など条件付きで了承 費用対効果部会
中央社会保険医療協議会 費用対効果評価専門部会(第46回 8/23)《厚生労働省》
2017-08-23
中央社会保険医療協議会・費用対効果評価専門部会は8月23日、医薬品・医療機器価格への費用対効果評価導入で、厚生労働省が提案した今後の議論の進め方や、評価基準の基礎になる「支払い意思額調査(仮称)」の考え方を概ね了承した。支払い意思額調査は2018年度からの制度化に向けて実施するものだが、これまでの議論では、公的医療保険制度の知識がない人には答えにくいなど、設問内容の妥当性を疑問視する意見が多かった。厚労省が提示した改善案にも依然、不満の声があがったが、これ以上議論を続けても時間が経過するだけで結論は出ないと判断。制度を運用しながら必要に応じて検討・見直しを行う条件付きで、実施を了承した格好だ。
部会では、先行実施している試行的導入と、2018年4月からの制度化に向けた検討を並行して行っている。2018年度の薬価・医療材料価格改定では、試行的導入対象13品目について費用対効果評価結果を踏まえた価格調整を行うため、部会では当面、試行的導入に関する議論を優先させることとなっている。
 
 
◆試行的導入の評価基準等は10月、制度化の骨子は年内にとりまとめ
 
部会が了承した検討スケジュールなどによると、9月以降は試行的導入における評価基準の設定方法と、費用対効果評価結果を踏まえた薬価・材料価格の調整方法を関係団体からのヒアリングも交えながら検討。10月に意見をとりまとめ、これを受けて費用対効果評価専門組織が13品目の費用対効果評価と価格調整を行う。専門組織における個別項目の検討状況は随時部会に報告される(p3~p4参照)(p5参照)。
費用対効果評価の評価基準は、国民を対象に実施する「支払い意思額調査」の結果から導き出す、増分費用効果比(完全な健康状態を1年間継続させるのに必要な費用=ICER)の値に応じて5段階で設定する。時間的制約から試行的導入には既存調査を用いるが、本格導入での評価基準の設定にあたっては、新たな支払い意思額調査を実施する予定。
このため部会では試行的導入の検討と並行して、制度化に向けた支払い意思額調査の実施方法を検討。試行的導入と調査に関する検討にめどがつく11月以降は、制度化での▽対象品目、医療技術の選定のあり方▽評価手続き▽評価基準の設定方法と倫理的・社会的影響の考慮方法▽価格調整―などを議論し、年内に骨子をまとめる(p4参照)(p5~p6参照)。厚労省は、支払い意思額調査の実施・集計・分析に最短でも4カ月程度かかるとみており、仮に調査実施が11月になった場合、結果が判明するのは2018年2月末から3月になるという。なお、試行的導入、制度化とも価格調整方法については、薬価専門部会、保険医療材料専門部会との合同開催で検討を進める方針(p4~p5参照)。
 
一方、支払い意思額調査については、質問内容や状況設定の妥当性を疑問視する声が多かったことから、厚労省はこれまでの主な意見を踏まえた改善案を示した。具体的には回答者本人ではなく、健康上の問題を抱えた第三者が完全な健康状態で1年過ごすために公的医療保険から一定額を支出することの妥当性を質問する形式とし、調査前に医療保険制度に関する説明を行うなど、回答者が内容を十分理解した上で答えられるような工夫もする。今回の調査を1回限りのものとはせず、制度化後も必要があれば再度調査を行う余地があることも明記した(p7~p10参照)。

 

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