Communication/コミュニケーション

薬剤師力向上特集

慢性疾患のアドヒアランス向上を目指した服薬指導と薬局・薬剤師のこれからの役割 1


堀 美智子(ほり みちこ)

医薬情報研究所 株式会社エス・アイ・シー取締役/医薬情報部門責任者
薬剤師。名城大学薬学部薬学科卒業・同薬学専攻科修了。名城大学薬学部医薬情報室、帝京大学薬学部医薬情報室勤務を経て、1998年に医薬情報研究所 株式会社エス・アイ・シー設立に参加。1998~2002年日本薬剤師会常務理事。八王子にアンテナショップとして開設した公園前薬局を運営しながら、各種データベースの構築や執筆活動に携わっている。『知らないと怖いクスリと食品の危険な関係!』(マガジンハウス)、『プライマリ・ケアに活かす薬局トリアージ』(じほう)、『薬剤師の読む枕草子』(アルタ出版)など著書多数。

 薬局・薬剤師が今後に向けて取り組んでいくべきこととは何か。医薬情報研究所(株)エス・アイ・シーの堀美智子先生に、高血圧症患者を事例とする「慢性疾患のアドヒアランス向上を目指した服薬指導」の在り方を通し、ご教授いただいた。


健康寿命を延ばす取り組みを

 いま騒がれていることのひとつに団塊の世代が後期高齢者になる「2025年問題」があります。国民の4人に1人が75歳以上となり、医療費が大きく膨らむ可能性が考えられます。このような状況で国が強調しているのが、平均寿命と健康寿命の差です(図表1)。この差が寝たきりや介護が必要な不健康寿命であり、医療費が一番かかるわけです。

 

「日本再興戦略 改訂2014」では「健康寿命の延伸」を掲げ、2020年までに健康寿命を1年以上延ばすことやメタボ人口を減らすこと、健康診断の受診率向上を目標値に設定しています。

 

 図表2の「死因順位別死亡率の年次推移」をご覧ください。ここで注目したいのが脳血管疾患です。2011年から4位になったので死亡率が減少したように見えますが、“介護が必要となる疾患の第1位”であることには変わりません。

 

 ですので、脳卒中予防や脳卒中の早期発見のための情報を薬局から発信することが大切です。高血圧症で一番怖いのが脳内出血。脳内出血が起こったときの症状に気付いたらすぐに救急車を呼ぶことが大事。その徴候としてFASTを伝えるのもまた薬局、薬剤師の役割であろうと思います。(図表3)

 

 

twitter

facebook

ページトップへ戻る